お役立ち情報
お役立ち情報 / 警察の捜査に協力可能な監視カメラの基本撮影法
ストアネット株式会社
代表取締役社長 鈴木 護眞(もりまさ) (SSA神奈川支部通信員)
監視カメラの設置におけるもっとも大きな利点は、24時間・無人でターゲットを捉えることが出来ることである。しかしその半面、現在一般的に設置されている監視カメラシステムは、次のような大きな2つの問題を抱えている。
1)ターゲットを特定できる情報、撮影が困難
システム全体の価格の問題で、カメラの設置台数が、その監視ターゲットの広さに見合っただけ設置が出来ない。このため、捉えるべきターゲットがそのカメラの映像の中にあったとしても、そのターゲットを特定するだけの情報を得ることが出来ないのである。もちろん、すべてのターゲットをズームにて捉えるシステムを設置すれば済むのであるが、それは現実的ではない。
2)全体像とピンポイント撮影の二段構えが肝要
安価に、そして可能な限りターゲットを捉えるにはどうすればよいか。それは犯罪の行動パターンの統計や心理学的側面を考慮に入れることである。
たとえば駐車場の例を見てみよう。
車の盗難に関しては、犯罪者は
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車でターゲットの車のそばまで行き作業をする
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歩いてターゲットの車のそばまで行き作業をする
のどちらかとなるであろう。どちらの場合もターゲットの車を移動させて帰っていくわけであるから、その犯罪者を特定するためには入り口か出口(何箇所かある場合は複数となるが)にある程度ズームでカメラを設置すればよいことになる。ただ、この場合には罪を犯している最中の映像が映らない可能性があるため、広範囲を撮影可能なカメラを別途用意し、その犯罪者の動き全体を撮影できるようにすることも大切である。
要するに、罪を犯す者の動きの全体像と、その詳細を狙い撃ちすることが出来ないと監視カメラの映像は単に記録映像となり、車がなくなったという事実を確認するだけのものとなってしまう。
ただ、これもひとつの例であり、どこからでも歩いて入れる駐車場で、車上荒らしのみを行って、特定の出入り口を利用しない場合には単なる記録映像とはなるのだが。
3)クリアな映像撮影に立ちはだかるダイナミック・レンジの壁
では狙い撃ちしたターゲットはすべてクリアに映るのだろうか。24時間さまざまな環境において人手で都度調整することなくクリアな映像を写すカメラは現在ほぼないといっていいだろう(弊社実験によると)。
それは、映像のダイナミック・レンジに原因がある。ダイナミック・レンジとはイメージの最も明るい部分と最も暗い部分間の明るさの違いを言う。自然界のダイナミック・レンジは100,000:1くらいである。しかし、一般的なカメラは2,000:1、ディスプレイ(CRTやLCD)は200-1,000:1しかない。
このため、ディスプレイにて、本来人間が目で見ているような映像をダイナミック・レンジ圧縮なしで表現することが難しいことになる。言い換えると、ダイナミック・レンジ圧縮無しでは、明るい部分や暗い部分の一部がディスプレイ上で見えなくなってしまう可能性がある。
ただ、この時点で注意してほしい。AGC(オートゲインコントロール)機能は確かに有効である。ところが、その反面このAGCは厄介な品物である。ゲインとは感度に相当し、映像信号を電気的に増幅することを言うが、これにより暗い場所は見えるようになるが明るい部分が白とびしてしまい、映像情報がなくなってしまうのである。
となると、記録された映像情報自体に情報がないわけであるから、どんな高価な画像処理装置を使用しても、そこに隠れていた情報を引き出すことが出来ないのである。



4)AGC(オートゲインコントロール)機能の弊害
上記サンプル画像の(C)は白飛びしてしまい、色再現性がなくなり、外の景色は完全に再現不可能となっている。
ゲインコントロールを手動にて行うわけではなく、自動にて行う場合は、カメラの調整を色々なパターンでその状況に合わせないと、暗過ぎる部分を明るくするとき、映像のすべての部分に影響を与えてしまい、既に変更することのない、完璧だった映像部分まで変更を加えてしまう。また高コントラストの詳細映像部分を灰色に見せてしまい、色の浸透性を減少させてしまう。要するに、コントラストと色情報を減少させながら映像情報を消してしまう恐れがあるのである。
たとえば、建物の出入口部など、日差しを受けた明るい入り口から人が入ってくる場合では、カメラの露出は明るい方に合ってしまい、肝心の被写体は暗くなってしまう。もちろん監視カメラにはさまざまな機能がついており、最近はこれを解決するために、幾つかの露光を変更した映像を組み合わせることによるWDR/逆光補正カメラが注目を浴びている。
では、逆光補正カメラは24時間コントラストが変化する場面や夜間の暗闇映像において本当に人間の目のようにターゲットを捉えているのか。答えは、カメラは捕らえている。でも、これを人間がモニターを通して本当に人間の目のような明るさやカラー色で見ることが出来ないのが現実だ。結果として真っ黒な映像やコントラストのはっきりしない映像が現れてしまう。結果的に監視カメラシステムはターゲットを捕らえていないように判断されることになる。
5)警察の捜査に役立つ監視カメラ撮影の4つの基本
監視カメラ撮影の基本は、
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白とびは絶対にさせない
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暗めに撮影する
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雨の夜での光の反射を抑える調整をする
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データ保存の圧縮で出来るだけ情報が消えないようにする(損失型圧縮率)
と考えるべきであろう。暗い映像は現在の技術では画像補正装置で再現できるのであるから。もちろん、撮影時にこのような画像補正装置をカメラの後段に設置することで、録画時の圧縮にて捨てられてしまうデータをも救うことが出来る。簡単に言うと、黒くつぶれたデータはMPEGなどの圧縮では捨てられてしまうことがあるため、出来るだけ録画前に暗く捉えたデータを画像補正して明るい状態にし(白とびは厳禁)、データロスを最小限にして保存することが好ましい。
もちろん、カメラのCCDの画素数を増やしていくことも必要とはなるが。このように、データの中に出来るだけ多くの目に見えない情報を溜め込むことでそのデータは警察の捜査に大いに役に立つことになるのである。
投稿者 staff : 2006年06月06日 16:02 | コメント (0) | トラックバック (0)
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